ロシアによる侵攻が続く中、ウクライナのゼレンスキー大統領はオランダからのF16戦闘機の引き渡しに向けた準備が始まったことを明らかにしました。

ゼレンスキー大統領は22日、オランダのルッテ首相と電話会談を行ったとしたうえで、オランダがF16戦闘機の引き渡しの準備に入ったことについて感謝の意を伝えました。あわせて18機の引き渡しが予定されているということです。

F16戦闘機をめぐってはオランダのほか、デンマークなどからの供与も決まっていますが、パイロットの訓練が必要なことから実際に配備されるまでには時間がかかるとみられていました。

また、電話会談でゼレンスキー大統領は、今月開かれたEU=ヨーロッパ連合の首脳会議でウクライナへの資金援助が合意に至らなかったことに触れ、ルッテ首相に「できるだけ早く提供することの重要性を強調した」と明かしました。

ウクライナでは欧米からの支援の見通しが立たない中、ロシアへの反転攻勢も膠着状態にあることが指摘されていて、F16戦闘機の導入によって戦況の打開が期待されています。