石川県は22日、短時間で雪の量が急激に増え、各地で記録的な大雪となりました。能登地方では停電や孤立する集落が相次ぎ、全面復旧のめどは立っていません。

石川県は22日、発達した雪雲が次々と流れ込み、金沢地方気象台は輪島市と志賀町、七尾市、金沢市に相次いで「顕著な大雪に関する気象情報」を発表しました。

22日午後6時現在の積雪は、白山河内で64センチ、珠洲で47センチ、輪島と加賀中津原で45センチ、金沢で24センチなどとなっています。

大雪を受け、金沢市は市内5か所に排雪場を開設し、28日ごろまで除雪作業で出た雪を受け入れることにしています。

輪島市・珠洲市 124世帯が孤立 解消めど立たず

12月としては観測史上1位となる60センチの積雪を記録した輪島市では、倒木で道路が通行できなくなり、23日午後4時時点で120世帯が孤立状態となっていて解消の見込みは立っていません。また珠洲市でも4世帯7人が孤立状態になっています。

また北陸電力送配電によりますと、倒木が電線に引っかかるなどして、能登地方を中心にこれまでにおよそ1万4100世帯で停電が発生しました。23日午後5時時点でおよそ1700世帯で停電が続いていて、北陸電力送配電は、一部地域を除き、24日中の復旧を目指しています。

また能登町で23日朝、倒木を撤去しようとした50代の男性が腰の骨を折る大けがをするなど、今回の大雪ではこれまでに9人がけがをしました。

冬型の気圧配置は次第に緩み、24日は金沢で9度、輪島で8度まで気温が上がるでしょう。なだれや屋根からの落雪に注意してください。また大気の状態が非常に不安定になるため、24日昼前から夜遅くにかけては落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。