日本航空の国内線で、航空法で定められた整備業務を行わずに運航が続けられていたなどとして、国土交通省は、日本航空に対し再発防止策の報告などを求める業務改善勧告を行いました。

国土交通省から業務改善勧告を受けたのは、日本航空のグループ会社で航空機の整備業務を行う「JALエンジニアリング」です。

この会社は、今年9月に羽田空港から熊本空港に向かう機体の運航前に行われた整備で、航空法で求められている整備責任者による整備書類の確認や現物の確認をしないまま、機体を出発させていたということです。

整備責任者はその後、すぐに確認をしていなかったことに気づき、複数の管理職に相談しましたが、管理職はその日の夜に整備業務を再度行えば良いと考え、その後も3便運航されました。

また、去年10月から今年9月までに105回行われたボーイング767型機のブレーキ交換業務の一部では、マニュアルで決められた工具とは別のものを使うなどしていたということです。

国土交通省はこうした行為について、▼法令や、規程の内容の理解が不足しており、▼会社として安全運航を最優先とする意識が損なわれているなどと指摘しました。

そのうえで会社に対し、来年1月16日までに再発防止策を報告するよう求めました。