新型コロナが5類に移行し、「4年ぶり」というワードが飛び交った2023年。

中高生たちの青春、部活動における制限なしの大会に、声を出しての応援。また沖縄伝統の那覇大綱挽に沖縄全島エイサーまつり、那覇ハーリーが帰ってきました。
ことし「4年ぶり」という言葉が入ったRBCのニュースは100本以上。街の熱気が戻った一年となりました。
一方で、静かに、その役割を閉じた施設も…

今月閉所式が行われた新型コロナの入院待機施設。おととし6月から設置場所を変えながら運用され、2231人を受け入れてきました。
看護師 新垣綾野さん
「去年の夏、7月8月が感染者数が増えて、国の派遣で看護師の方が来てくれてそちらの方にも協力してもらって、なんとか沖縄県の方の命が守れたのではないかなと感じます」
老舗食堂の閉店、ガソリン代の高騰 頭悩ます物価高

県民の胃袋を満たしてきた老舗食堂も、45年の歴史に幕をー。
その理由は、従業員の“高齢化”と“物価高”でした。
あやぐ食堂店主 平良喜和子さん(74)
「もうずっとずっと値上げが止まらないで、ずっと上がっているさね、安く出してあげたいけど。この間ちょっと値上げしたけど、これ以上、上げたら、あやぐみたいじゃないねって、いやだねーって」
時代を象徴するような閉店に、多くの惜しむ声が聞かれました。
子どもの頃から通う客
「顔出したら声かけて、また来ますっていう会話を、もうできなくなるのかなっていう話をさせていただきましたけど」
あやぐ歴26年の客
「おばさんたちが優しいんですよね。こそっとごはん大盛にしてくれたりとか、一品やポークが1枚多いとか、どうしても内地にいたときには、帰ってきたら空港からすぐそのままあやぐまでって感じで。実家帰る前にまずはあやぐでした」
勤続40年の店員
「首里高校の野球部とかね、今だったら20~30代になっているんじゃない、みんなが来て、おばさんおばさん、大盛にしてねーって、大盛してあげたら喜んでね」
あやぐ食堂店主 平良喜和子さん(74)
「こんな沢山の人に愛されていたんだねーって、本当に幸せです。ありがとうございます。みなさんがこれからもハッピーで、健康で幸せになりますように。お祈りしております」

今年、県民生活にも大きな影を落とした物価高。
ステーキハウスOK店主 當山康司さん
「かなり厳しくてここまで物価が上がるのは、考えていませんでしたので、どうやって乗り越えていこうかというのが今後の課題。去年の途中ぐらいからこういう風にやっています。最初は直していたけど、キリがないんで」

頻繁になった値段の書きかえを諦め、値段が白紙のままとなったメニュー表に店主の苦悩を感じました。
物価高はガソリン代にも大きく響きました。
「もうちょっと安くなってほしいですね、正直これ以上、上がらないように望んでいます」
「遠出はしたくないね。クーラーも2だったのを1に弱くして走るとか、もう必需品だから高くても入れるしかないでしょ」

天井知らずにも見える物価高は、来年も続くのでしょうか…
人々の笑顔が溢れたイベントもたくさん
そんな中でも、笑顔で地域を盛り上げる人々の姿は私たちの心を温かくしてくれました。
大宜味村喜如嘉では、電動自転車で集落をめぐる環境にやさしい新しい観光の形をスタート。
ツアーガイド 稲福 凜さん
「産業のために開墾というか海を陸地にして、今の主な産業は、フトイとかオクラレルカが主になってきますね。

スポーツでは、阪神タイガースの優勝に、キャンプ地の宜野座村が盛り上がったほか、日本時間の夜中に行われたWBC決勝。アメリカ代表を倒して、世界一に輝いた日本代表の雄姿を見て歓喜の声をあげた姿も。
「きょう有給休暇取って良かったです、明日から仕事頑張ります!」
「きょうは仕事を休んだんですけど、もうあれですね。私のことは忘れても侍ジャパンを忘れないでください」
国内観光客はコロナ前よりも増!観光業は好調に
コロナ禍を越え、ようやく回復の兆しが見えてきた沖縄の観光業。
シンガポールと那覇空港の定期便が就航したほか、国際クルーズ船「リゾートワールドワン」が初寄港。

観光需要の回復も見込まれる中、開業20周年を迎えたゆいレールは輸送力アップをめざして3両編成を導入。沖縄唯一の鉄軌道は、これから県民にどんな景色を見せてくれるのでしょうか?
ことしも懸命に走りに抜いた2023年。来年も多くの笑顔が生まれますように。RBCは来年も皆さんの奮闘を応援していきます。