全国で唯一、男女共同参画に関する条例がない千葉県で、性別や障害の有無、性的指向など多様性が尊重される社会を目指す条例が、県議会で可決されました。

きょう午後、千葉県議会では性別や障害の有無、性的指向など多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の実現を目指す条例が賛成多数で可決されました。

条例では基本理念として、「人々が様々な違いを尊重しながら、互いに関わり合い、影響を及ぼし合うことが、社会の活力及び創造性の向上に相乗的に効果を発揮する」などと定め、県は、あらゆる分野での施策を策定し、実施する責務があるとしています。

きょうの議会では採決の際に、一部の議員が退出するなど一時騒然となる場面もありました。

千葉県では2002年、男女共同参画条例が議会に提案されましたが廃案となり、その後も世論調査の結果などを踏まえ条例は制定せず、全国で唯一、男女共同参画に関する条例がありませんでした。

知事就任後制定を公約として掲げていた熊谷県知事は、議会後取材に応じ、「理念を多くの議員と共有した上で、スタートに立てる重要な節目。様々な場において、理念に配慮された政策が前に進むように条例を活用していきたい」と話していました。

条例は来年1月1日から施行されます。