自民党・派閥の“裏金疑惑”が深刻化する中、岸田内閣の支持率が過去最低を更新しています。党内からは「政権交代以来の逆風」との声があがっていますが、いわゆる“岸田おろし”の動きはありません。なぜでしょうか。
この週末始まった、東京地検特捜部による自民党・安倍派の議員への任意の事情聴取。“裏金作り”を証言する議員が出始める中、先月亡くなった細田前衆院議長が派閥の会長をしていた際、キックバックの金額を議員に伝えていたことが関係者への取材で新たに分かりました。収支報告書の不記載について指示していたかは分かっていませんが、派閥の会長がキックバックを認識していたとみられます。
報道各社の世論調査で、内閣支持率が10%台に低下する調査も複数出始める中、地元に帰った自民党議員は「2009年に政権交代を許した時のような逆風を感じる」と話します。
自民党 牧原秀樹衆院議員
「従来は自民党を応援していたが、今回はさすがに応援できないという方が非常に多い気がする」
実際、話を聞いてみると…
市民は
「もうちょっと国民が納得するような感じで事を進めて欲しい」
「政治家ってこんなもんかって思っちゃうね、金しかないのかあんたらはって。私達お金なくて暮らしてるのに、あんたら何なのって」
こうした中、岸田総理は自民党内で派閥のあり方や、政治資金規正法の改正の必要性などについて議論するよう近く指示することにしていて、党内に政治改革に関する新たな組織を立ち上げることも検討しています。すると、きょう、“ポスト岸田”のひとり、自民党の茂木幹事長は…
自民党 茂木敏充幹事長
「政治資金規正法の改正等、法改正も含めて透明性がしっかりと確保できるような措置を早急に検討していかなければいけない」
政治資金規正法の改正などを早急に検討する考えを示した茂木氏。こうした動きに対し、岸田総理の周辺は…
岸田総理周辺
「茂木さんがアピールしているけど、今回の政治改革の議論は総裁直轄で進めるつもりだ」
政治資金をめぐる党内の混乱や、内閣支持率が軒並み過去最低を記録していることで、いわゆる「ポスト岸田」の議員から表だって火中の栗を拾おうとする動きは見られませんが、自民党内では水面下での権力闘争も見え隠れします。
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