農業に携わるメンバーも

メンバーには農業に携わる人たちもいます。高齢化や人手不足に悩む農家を助けています。この場所での仕事は鳥よけの「テグス」を次の作業のために回収することです。冬の冷たい風が強く吹き付け、時折雨粒も落ちてきます。

福祉的就労の賃金の現実は…

厳しい環境ですが、メンバーに支払われるのは1時間あたり200円から400円ほど。1つの仕事で得られた対価をみんなで分配するというものです。「福祉的就労」と呼ばれ、一般的な雇用契約とは別物です。年齢や性別に関係なく適用される最低賃金も、福祉的就労には適用されません。福祉的就労の1時間あたりの平均額は266.3円。同じ時期の県内の最低賃金は857円。違いは大きいといえます。

畑の雑草を取るチームも黙々と作業を進めています。

依頼した農家の能野房子さん・哲也さん夫婦
「私たち農家の人たちにとってもすごく助かることもあるし。スピードの速い遅いは人それぞれ個性なので」

人から感謝されることは働く喜びを感じることができ、大きな力になります。

メンバー
「若いからがんばらんといけんじゃないですか。みんなに頼られたいからがんばりたいです」
別のメンバー
「最終的には一般就労したいと思ってますし、最終的にはそれが最後の目標じゃなくて、そこからいろんなことにもチャレンジしていきたいと思っています」

特性に応じた仕事で人生を豊かに

スタッフの金石さんは、それぞれの特性に応じた仕事をする機会が必要だといいます。

金石さん
「8時間労働なんて言うのは健常者が作ったルールでしかなかったりするので、とくに精神が不安定な方が8時間拘束されて何かを一生懸命するって言うところはそもそも難しい障害なわけで…」

新たな目標へステップアップ

働く機会を得た上でよい仕事をすること、よいものをつくることが障害がある人の収入を上げ、人生を豊かにすると金石さんは考えています。達之さんも新たな目標を持ち、充実した毎日だと話します。

達之さん
「こういう話をしたらよくないかもしれませんけど、少しでも多くのお金を稼げるようになって社会参加ができるようになればいいと思います」

弁当を作ること、農作業を手伝うこと。働くことで得られる喜びや幸せをすべての人が与えられる社会が求められているといえます。