国に求めることは「遺族らの声を活かして」

(夫を亡くした女性)事件直後に、どん底に突き落とされる被害者や遺族にとって(現在の給付金の)算定基準っていうのは本当にむごい。

(夫を亡くした女性)子どもの将来を考えた時、(給付額が)十分かと問われるとそのようなことはありません。自賠責保険で救済されない交通事故の犠牲者に対する政府保障事業の保障額と比べても、まったく及びません。

 こう話した女性は国に対して、給付金制度の改善を求めている。

(夫を亡くした女性)ヒアリングをもっとしてほしい。実際、申請しないとわからなかったこととか、した人じゃないとわからないこと、困りごととか、怒りとか。(遺族らの)声を活かした制度の改革、運用の改善を期待したいです。

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 警察庁の犯罪被害給付制度の案内には、制度の趣旨について、「社会の連帯共助の精神に基づき、国が給付金を支給しその精神的・経済的打撃の緩和を図り、再び平穏な生活を営むことができるよう支援するもの」(添付資料)とうたわれている。

 現状は、こうした理念が実現していると言えるのか。議論を深める時期に来ているのではないのか。理不尽な猛火の中で伴侶を亡くした女性の訴えが、重い問いを投げかけている。

【犯罪被害給付制度:殺人などの故意の犯罪行為により不慮の死を遂げた犯罪被害者の遺族や、重傷病または障害という重大被害を受けた犯罪被害者などに、国が『犯罪被害者等給付金』を支給する制度】