県外で活躍する青森県民を紹介するターニングポイント。人生の転機となったそのとき、どのような思いや決意があったのでしょうか。
今回のストーリーは、むつ市出身で「Bistro cafe eS(ビストロ カフェ エス)」オーナーシェフの古舘聡。

大阪府大阪市福島区の裏路地にある青森の食材にこだわったフレンチが楽しめる店「Bistro cafe eS(ビストロカフェ エス)」。古舘はこの店のオーナーシェフをしている。

料理への興味と反発心

古舘は親の言うことを聞かないわがままなところもある子どもだったが、実家が精肉店や仕出し屋をしていたこともあり、料理に興味があった。

古舘
「よく覚えてるのは中学の時に、キャベツの千切りをしてから学校行くというのをしばらくしていたことがあって。ずっと親が包丁を持って肉を捌いてるのとか見てますから、多分当たり前だったんじゃないですかね、包丁を持つという行為が」

しかし、料理は好きだったが毎日忙しく働いてる両親を見て、自分がその道に進むことに反発心を持っていた。

古舘
「子どもの頃に(周りの友達は)みんな(家族で)遊びに行ってるけど、僕だけ行けないとか、店が忙しいんで、親が店をしてるので、どこにも行けないとか。そういうことがあったから、反発心があって…。料理は嫌いなことはなくて、ただそれを仕事にしようとは、昔は思ってなかった」

その頃の夢はF1レーサー。大学も車関係の勉強ができる学部へ進学。そのまま岩手で車関係の仕事に就いた。しかし30歳を目の前にし、自分の人生を改めて考え直す。