岸田総理の政治資金パーティーは利益率“9割超”も
藤森キャスター:
一般感覚からかけ離れてるような世界に思うんですけれども、最近のこの政治資金パーティーでどれぐらい開催側が儲かっているのか。

岸田総理が去年12月19日に「第42回衆議院議員岸田文雄と国政を語る会」という形で開催したものは、利益率が90.3%。収入が約3653万円あって、支出が約353万で済んでいるという。

これについて、11月の参議院予算委員会で岸田総理は「パーティーの対価性など有り様について引き続き議論していくことは重要である」と言っています。
トラウデン直美さん:
お金のためにやっているということだから「うまくやっている」って言われたら、「そうですね」ってなりますけど、何か釈然としないのは、お金を払う政治ってそういうものって言われちゃったら「そうですか」としか言えないんですけど、お金を払って意見を言うとか、お金を払わない他の国民の意見はどうなんだよって思っちゃったりもします。

東京大学 斎藤幸平 准教授:
名ばかりパーティーで、明らかに利益でお金を集めることを目的としている。そもそも、政党交付金が導入されたときって、寄付とか現金に頼らずとも政党活動ができるようにって話だったんですけれども、依然としてこのパーティー券文化はなくなっていなくて、政治資金規正法っていうのは企業が政治家個人の政治団体に寄付をすることを禁じているんですね。
こういう抜け穴的にパーティー券という形で企業がお金を渡すことを政治家や政治団体に可能にしてしまっているというのは、やっぱり癒着が生まれる可能性がありますよね。それに加えて、今回はそのお金の一部が“裏金”に回っていた(可能性がある)。
今回のパーティー券の“裏金”の問題もかなり不透明なお金が選挙に流れているとすると、選挙の公平性を著しく毀損する可能性がある。つまり、こういう抜け穴を利用して与党に有利な選挙ができちゃうとすれば、公平な選挙じゃなくなっちゃうわけですよね。そういう本質的な問題を前に、当面禁止するとか、そういうごまかしで済まされては困ることですよね。
トラウデン直美さん:
ここで集めたお金の使い道は決まっていないわけですもんね?
23ジャーナリスト 宮本晴代 記者:
政治活動に使うためということですね。1点だけ補足しておきますと、まだ“裏金”かどうかというのはわからなくて、調べているという段階ではあります。ですけれども、おっしゃる通り何のための政治、何に使われているのかという本質的なところを問わないといけないんですよね。
トラウデン直美さん:
本当に政治家の方々にとっていい資金源だけど、今は世間で騒がれちゃったから一旦止めて、でもしれっとまた始めてっていうことになるんだろうなみたいな気持ちにはなります。
小川キャスター:
“裏金疑惑”ということで、総理は「パーティーの対価性等有り様について引き続き議論」というふうにおっしゃってはいますけれども、パーティーそのものが必要なのかどうかということを問い直す必要も出てくるかなと思います。
23ジャーナリスト 宮本 記者:
そこに本質的なところを踏み込めるかどうかが問われますよね。
小川キャスター:
その前に“裏金疑惑”の情報開示をお願いしたいですね。
※動画内で紹介したアンケートは、7日午前8時で終了。