いま韓国などで急増している害虫のトコジラミ、インバウンド客の増加や年末年始の人の往来で今後、国内でも拡散するおそれがあります。
身近で繁殖するのを防ぐにはどうすればよいのか?
もし見つけた場合の対処法は?など専門業者にききました。

有害生物の駆除などを手がける長崎市の会社です。
近年、長崎県内の宿泊施設からトコジラミの駆除依頼を受けていますが「現時点では少ない」といいます。しかし…

早田アナウンサー「長崎でも大量に発生する恐れはあると思いますか?」

長崎県ペストコントロール協会 辻健二理事(長崎消毒社の代表取締役):
「可能性は高いです。海外から持ち込まれるというのが非常に多い虫なんですよ。ですから、長崎もコロナが落ち着いて(海外からの)観光客がどんどん増えてくると、これから先もっと増える可能性は十分あります」

海外渡航時 “トコジラミ”を家の中に持ち込まないために…
トコジラミの繁殖を防ぐためにできることは2つ。
一つは、海外などに出かけた場合『宿泊先にトコジラミがいないかをチェック』することです。

辻理事:
「トコジラミがいる場所には特徴があるんですよ。お部屋の“隅々の角”の部分とか、“ちょっとした隙間”、あと“家具の角の部分”とか、そういう部分に 糞がたくさんついているんです」




写真の中の黒い点が “糞” です。
また、“脱皮した抜け殻”などもトコジラミが潜伏しているサインです。
もう一つは、渡航先から帰宅する時に行う対策です。
『スーツケースをそのまま室内に入れない』こと。

辻理事:
「玄関先で一通り、家庭用の殺虫剤で車輪とかにシューっとかけてみてください。追い出し効果がありますので…」
市販の殺虫剤で駆除するのは難しいものの、車輪の隙間などに潜んでいるトコジラミを “追い出す効果”は期待できます。
さらに室内でスーツケースを開く際は『中の荷物にトコジラミがついていないか一つ一つチェックする』ことが重要です。
辻理事:「肉眼でも必ず確認できます」

トコジラミの大きさは、成虫で5~6ミリ、卵や幼虫でも1ミリはあります。
もしトコジラミが家の中で見つかった場合、辻さんはすぐに専門業者へ連絡することをすすめています。
辻理事:
「被害が少ない時に駆除・対処を行うことがまず大事ですね。勝負のポイントとしてはそこになります。“渡航先でのチェック”と、“帰ってきてからのチェック”というのを忘れずにすることで、被害を拡大するのを予防できますので、そうして頂ければ一番いいのかなと思います」