先月29日から3日間にわたって、元高校球児らによる野球大会が甲子園球場などで開かれました。
この大会に出場したのが、コロナ禍で夏の甲子園が中止された年の元球児たちです。
宮崎県内から出場した宮崎日大高校OBの思いを聞きました。

(静岡県・聖隷クリストファー野球部OB 大橋琉也さん)
「過去の全てを取り戻せないことを私たちは知っています。それでも未練に終止符を打ち、これからも続いていくそれぞれの人生に向き合うために、正々堂々と戦い抜くことを誓います」

先月29日から3日間にわたって開催された「あの夏を取り戻せ 全国元高校球児野球大会」。
コロナ禍で夏の甲子園が中止された2020年に各都道府県で行われた独自大会の優勝校など42チームおよそ700人の元球児らが参加しました。

(宮崎日大高校OB 椎葉大晟さん)
「コロナになった時は、自分の代だけなんでこうなってしまったんだろうとか、悔しい気持ちもあって」

こう話すのは、現在、宮崎産業経営大学野球部に所属している椎葉大晟さん。
3年前、甲子園県予選の替わりの独自大会を制した宮崎日大高校野球部のOBです。

今回、宮崎日大高校の元球児らも再び集結して大会に出場し、憧れの甲子園の土を踏みしめました。

(宮崎日大高校OB 椎葉大晟さん)
「『甲子園すげーっ!』って感じでした。甲子園でノックできることが、まずとても嬉しかったですし、当時戦っていた仲間とノックを一緒に受けるっていうことで、懐かしい感じもあって、とても楽しかったです」

椎葉さんら宮崎日大高校のOBは、大会2日目に兵庫県の球場で青森山田高校OBと対戦し、惜しくも敗れましたが粘り強い野球を見せました。

当時の部員たちを見守り、今回の大会に同行した宮崎日大高校野球部の畑野弘規副部長は。

(宮崎日大高校野球部 畑野弘規 副部長)
「やっぱり一区切りついたというか、そういった気持ちになったみたいですので、いろいろな人生があると思うので、それに向かってしっかりと突き進んでほしいということで、最後ミーティングをして伝えたところでありました」

(宮崎日大高校OB 椎葉大晟さん)
「悔しさを晴らすことができたと思うので、本当に『あの夏を取り戻せた』って感じで良かったです。ものすごい達成感があって、ここまでやってきて良かったなって思える日でした。報われた気持ちはあります」

不完全燃焼だった思いに区切りをつけた元球児たち。
あの夏を取り戻し、新たなステップへと進みます。