2023年11月の富山県内の企業倒産件数は5件、負債総額は6億500万円で、件数、負債総額ともに前年の同月を下回っていますが、帝国データバンク富山支店は、年末にかけて再び倒産が増加に転じる懸念があるとしています。
今年11月の富山県内の企業倒産の件数は5件(前年同月比2件減)で負債総額は6億500万円(前年同月比140億5000万円減)。前年の11月は、床鍋養鶏やイセファーム東北など養鶏業のグループ企業の大型倒産が相次いだため、前の年と比べ件数、負債総額ともに減少しました。
今年11月に倒産したのは、寿司店や老舗仏壇店、木造建築の建設業などで、消費者に近い企業の倒産が多い傾向です。
倒産の要因は「販売不振」が5件中4件。負債額は「1億円以上5億円未満」が1件、「5000万円以上1億円未満」が1件、「5000万円未満」が2件です。
帝国データバンクによりますと、去年春以降、借り手が返済できなくなり代わって信用保証協会が返済するケース(代位弁済)が急増していて、資金繰りが破綻寸前の「倒産予備軍」は多いということです。
今後の見通しについて、帝国データバンクは、物価高や人手不足に加えて、年末は支払いが集中するため、年末にかけて、再び倒産件数が増加ペースに転じる懸念があるとしています。