富山市教育委員会などが行った中学校のいじめの調査について、保護者からやり直しを求める市長への意見書が相次いだことで、富山市の藤井市長は「憂慮すべき事態」と述べました。

これは藤井市長が定例会見で記者の質問に答えたものです。

富山市内の中学校で女子生徒がいじめを受けて心的外傷後ストレス障害、PTSDと診断されていた問題で、保護者は学校や市教育委員会の対応が適切でなかったとして、先月29日、藤井市長あてに再調査を求める意見書を市教育委員会に提出しました。

藤井市長は、意見書はまだ市教育委員会から届いていないとしていて、市教委の報告を受けてから「内容をしっかり精査して方向性を出したい」としています。

富山市では、北部中学校3年生の女子生徒が自殺した問題でも、市教委が設置した第三者委員会による調査が不十分だとして、遺族側が先月16日、市長あてに再調査を求める意見書を出しています。

富山市 藤井市長:「こういう事案が続いているということは、本当に憂慮しなければならない事態だと思っておりますし、市長部局も含めて県だとか、専門家の力も借りながら全体で取り組んでいくべき課題」

北部中の女子生徒の問題について、藤井市長は時間はかかるとしながら、いずれ会見で市長としての考えを明らかにするとしています。