富山市内の中学校で娘がいじめを受けたと訴える保護者が、学校や市教育委員会の対応が適切でなかったとして市長に対し、再調査を要請しました。

再調査を要請したのは富山市内の中学校で娘がいじめを受けたと訴える父親です。

28日に保護者が富山市に提出した所見によりますと、娘は中学の入学直後からクラスメイトからいじめを受け、2年生の11月には心的外傷後ストレス傷害、PTSDと診断され、ことし3月に卒業するまでほとんど登校できなかったということです。

娘は現在、県内の私立高校に通っていますが、抗うつ剤などを服用し、治療を続けているとしています。学校側から娘の事案はいじめの重大事態に当たると説明を受けていましたが、学校は市教委に報告していなかったということです。

そして、市教委がことし3月に出した調査結果では2年生以降のいじめの事実を具体的に確認することができず不登校といじめの因果関係は認められなかったとしています。

所見では、学校と市教委の対応が法律や重大事態の調査に関するガイドラインを逸脱しているとして藤井市長に対し、いじめの調査手法の妥当性などについて再調査を求めています。


父親は「娘本人が訴えていること、医師の診断こそが真実です」「加害者の記憶や意識、言い訳を理由に、いじめがなかったという学校や市教委の調査結果には同意できません」とコメントしています。


富山市は市教委から所見の資料が届いていないためコメントできないとしています。