学校登山を実施している中学校が減少傾向にある中、現状や課題を共有し未来について考えようという会が松本市で開かれました。

松本市安曇地区の大野川(おおのがわ)中学校で開かれた「学校登山の未来を考える」には生徒や地域の住民などおよそ30人が参加しました。

大野川中学校では同じ地区の安曇中学校と合同で、7月に北アルプス最高峰の奥穂高岳への登山を行いました。

学校登山で2泊3日かけて3000メートル級の山に挑戦するという全国的にも珍しい取り組みで、地元の山に親しもうと2001年から続けてきました。

近年、学校登山は安全意識の高まりや教員の経験不足などを背景に減少傾向が続います。

2010年には県内の中学校の90パーセントが実施していましたが、今年は35パーセントにまで落ち込みました。

大野川中学校の校長も学校登山の伝統を継承していくことの難しさを痛感していると話します。

大野川小・中学校 柳澤充人校長:
「登山をあまり経験していない職員が大勢いるが、(自分は)そこに引率して行けという命令を出す側にいる。本当にやっていいのか、安全性は保たれるのか何かあったらどうするのかという葛藤はある」

課題を共有するグループワークでは、「仲間と一緒に達成することの喜びを感じられる」といったメリット。