「春グマ駆除」廃止で何が

そこで1966年、北海道は、春になると山の中にハンターが入り、見つけたヒグマを次々と撃つ「春グマ駆除」に乗り出した。

ヒグマの生息域は縮小していった。そして20年ほど経つと、地域によってはヒグマが絶滅する恐れが出てきた。
「保護すべき」との声が高まり、1990年、北海道は「春グマ駆除」をとりやめた。
その結果、30年で、ヒグマの数は約2倍に増えた。

2022年3月には、札幌の住宅街からわずか500メートルの位置で、ヒグマの親子が冬眠していたのが確認された。ヒグマが生まれ育つ場所も、山奥から住宅地へと近づいているのだ。
酪農学園大学の佐藤喜和教授は、こう指摘する。

酪農学園大学 佐藤喜和教授
「人里の近くに定着するようになったクマは、人とのふれあいが多いので人慣れする」

視聴者(北海道・留萌市、5月)
「全然逃げない」
なぜ、クマと人との距離が、これほど縮まっているのか…。














