「なかなか減らない」は却下されるだろうと思った

画像提供:株式会社サンクゼール

 現在、同社の広報である高岡さんは、久世福商店オープン前の当時、日々、大量にある商品のネーミングに追われていたそうです。資料を元に次々と商品の名前を考えていくなかで、高岡さんを悩ませたのが「柿の種」でした。

 すでに世の中には似たような商品があり、「昔ながらの製法にこだわっている」という特徴はあるものの、そこを押し出しても手を取る人に伝わるのだろうか…。などと悩んだ末に、高岡さんが考えついたのが「なかなか減らない」という文言でした。「大容量なので“なかなか減らない”」という、味のことではなく、360グラムある柿の種の「量」を表現するネーミングだったそうです。

 高岡さんは、「ブランドのイメージに合わないから却下されるだろう」と考えていたそうですが、なぜかそのまま採用されることに。結果として売れ行きは好調で反響も大きく、柿の種の他にも「なかなか減らない」のネーミングが冠された別商品も販売されています。