◆ジェノサイドの「定義」
ガザ地区で起きているのは大変なことです。「ジェノサイド」という言葉は、「集団殺害」や「集団殺戮」と訳されることもあります。
国連総会で採択された「ジェノサイド罪の防止と処罰に関する条約」(1948年、通称「ジェノサイド条約」)の定義では、「国民的、民族的、人種的または宗教的な集団の全部または一部を集団それ自体として破壊する意図をもって行われる次のいずれかの行為」としていて、5種類の行為を挙げています。
・集団の構成員を殺すこと
・集団の構成員に重大な肉体的または精神的な危害を加えること
・全部または一部の身体的破壊をもたらすよう企てられた生活条件を故意に集団に課すこと
・集団内の出生を妨げることを意図する措置を課すこと
・集団のこどもを他の集団に強制的に移すこと
これを知ったのは、11月18日、19日に西南学院大学(福岡市)であった国際人権法学会。国際人権法の観点からは、今ガザ地区で起きているのはとても看過しがたいこと。ところが学会は、事前に長い準備をしているから、新しくなにかのコマを作ることができない。
そこで、学者有志が集まって「緊急ラウンドテーブル イスラエル・ハマス紛争にどう向き合うか」を開きました。朝8時半から学会が始まる9時15分まで、有志で論点整理を行おうという会合です。