「またリレーで夢を見たい」田中さんが語る今後…

Q.田中さんがずっとトップアスリートでいられ続けられる要因はなんでしょう?
「人によって違いはあるんだろうけれども私の場合は、あくまでも素人ランナーですのでね。ですので練習の仕方についてもそうですけれども。練習したプロセス。その先に結果が生まれた。その結果が非常に良かったということになれば素人ランナーではあるにしても、それまでやってきたやり方が間違いでは少なくともなかったと。ならばこれは続けていこうと」
「それと何回も言いますけども、もう高齢なわけですので、この練習方法が一番いいのかな?バンバンやろうかな?と思ってやりすぎますと、むしろマイナスになってしまうかもしれないので、少なくとも今までやってきたやり方をゆっくりと続けていこうと。そのためにやっぱり休んでしまったら難しいのでね。いつものパターンで。だから人が見ればしょっちゅうやってるんじゃないかと。いつ休むんだというふうになるかもしれませんが、ゆっくりやることの中に休みみたいなものを織り込んでいくと、いうふうな感じですね」

「これはこうやった方がいいと言ってパッと変えるとかね。それはそれなりにちゃんと成功してる人もいっぱいいるでしょうけれども、私の場合は、ずっと人が見てたらね『なんだ同じようなことをちまちまちまちま…何年も何十年もやって。もっとやり方が効率のいいやり方があるんじゃないか』というふうに見られるかもしれないし、またはそうかもしれませんけれども、少なくとも俺のやってきたことはそんなに間違っていないし、結果もそのように出てきてると。ならば、そういうやり方を続けていっていいんじゃないか。ということなんですよね。ですから、筋トレの場合は『こういう筋トレの方があれに向くよ』とかね、『これ効き目があるぞ』ということがいっぱいあるでしょう?だけれどもそれはそれとして、俺がやってきたこともそう間違ってはいないと。それは結果が出てると。ならばその結果を大事にして。というふうな考え方ですわね」
Q.生涯スポーツをやられていくような高齢アスリートもたくさんいますが、田中さんはどのような選手であり続けたいですか?
「我々はマスターズの選手なわけですので、5年ごとに新しい目標が生まれますんでね。考えようによって非常にユニークで魅力のある競技だと思うんですよ。ですので、諦めることさえなければですね。いつでも夢が5年ごとにやってくるから、それなりにやっぱり努力を惜しまないでやった方がいいと思うんですよ。一流選手のようなやり方ももちろんあるんですけども、自分に見合ったやり方がこれだなと思ったら、やり続けてみると、その繰り返しでいいんじゃないかと思いますね。

ということで私の場合は特に5年ごとのこの新しい目標がやってくることに対しては非常にあの魅力を感じていますし、それが自分の生き方にそのままそっくりですね。競技だけじゃなくて。人生をどう生きていくかということに繋げていきたいなと思ってますね。できるだけ急降下じゃなくて安定感のある緩やかな下降線をたどって、人生を終わりたいもんだと思いますけれども。最大の目標は『M95』あと3年ですけどね。そこまでは何とか仲間と一緒に頑張って、またリレーで夢を見たいなと思っております」