宇奈月温泉で有名な、富山県黒部市宇奈月町の下立地区には、まるでその場に神がいるかのように振る舞う信仰行事があります。年に1度の神を迎える日。その様子を取材してきました。

下立地区・柳原恵美子さん:
「神さまは、大きなものが好きみたいで、なんでも大きく切るようです」
21日午後3時ごろ、富山県黒部市宇奈月町の下立地区にある柳原さんの家では、神様に捧げるという料理の支度が行われていました。
下立地区・柳原欣一さん:
「私のじいさん、ひいじいさん、もっと前からやっていると思います。私のばあさんは亡くなっていますけれど、ずっと前からあると言っていましたので」

午後5時になると・・・
下立地区・柳原欣一さん:
「長い間、どうもご苦労さまでした。どうぞお入りください。」
柳原さん夫婦が迎え入れたのは七福神の一柱「えびす様」です。

下立地区・柳原欣一さん:
「お風呂が沸くまでしばらくお待ちください。お休みください。」
下立地区の家庭では毎年11月20日になるとえびす様を出稼ぎの神、田の神として迎え入れ、その場にいるかのように振る舞う「おおべっさま迎え」という信仰行事が行われます。

「おおべっさま」という呼び方は「御えびす様」が由来。