東京オリンピックの招致をめぐり、馳 浩石川県知事が本来は使い道が明らかにされない政府の機密費を使って贈答品を渡したと発言した問題。馳知事から具体的内容が語られることはないまま、国会での追及が始まります。

問題とされる馳知事の音声
「当時総理だった安倍晋三さんから“国会を代表してオリンピック招致は必ず勝ち取れと。” “馳、金はいくらでも出す。官房機密費もあるから”と。それでIOC委員のアルバムを作ったんですよ。1冊20万円するんですよ」

今月17日、都内で開かれた会合。2013年に開催が決定した東京オリンピックの招致活動をめぐり、開催都市決定の投票権を持つ100人余りのIOC委員に対し、政府の機密費を用いて贈答品を渡したと馳知事が発言しました。公表されていない機密費の使い道が明されるのは異例で、馳知事はその日の夜に発言を撤回するとのコメントを発表しました。


その翌日、金沢市で開かれた国会議員との懇談会の後、記者団から発言について聞かれた馳知事は…。

馳知事
「私自身の事実誤認もあるということで、五輪招致の発言については全面的に撤回するということを伝えている。当然17日夜のうちに文科省の関係者にも、どのような講演での状況かということについて報告させて頂いている」

一方、具体的内容について問われると…。

馳知事
「これ以上私からはコメントは控えたいと思う」
記者
「問題とされた発言を、馳知事自身の言葉でどんな発言があったのか聞かせて下さい」
馳知事
「五輪招致に関わる私の発言を全面的に撤回したい」
記者
「どういった意図で発言した?」
馳知事
「五輪招致に関わる問題であるので発言を全面に撤回した」
記者
「質問と答えがかみあってないと思うのですが…」


12分ほどの取材時間で馳知事は「全面的に撤回する」と15回繰り返すのみで詳細は語らないままでした。街の人はどのように受け止めているのでしょうか。

「行けないでしょ。ちゃんと正々堂々やらないと」
「それで誘致できるのであれば自分は良いかなと思う。それによって得られるものがあるのであればいい気がする」
「本当はいけないことなんだけど、そういうのが水面下であるのかなという疑いは持っている」
「ズタボロですね、東京五輪。公の人たちがそんなことばっかりやっては普通一般の人はたまったもんじゃない」

そして、20日。

記者「先日の会合での発言について一言お願いします」
馳知事「広報通してください」
記者「これ以上の説明はなさらないという事ですか?」
馳知事
「広報通してください」

馳知事は県庁で開かれたセレモニーに出席するなど、公務を淡々とこなしました。馳知事が説明を避ける中、発言の余波は官邸にも及びます。

松野官房長官
「お尋ねの馳知事の発言については同日、誤解を与えかねない不適切な発言であり、全面的に撤回するとして知事が発言そのものを撤されたものと承知している」

松野博一官房長官は20日の記者会見でこのように述べた上で、官房機密費の「個別具体的な使途に関して答えは差し控える」とコメントました。野党側は詳細を明らかにするため、21日からの予算委員会で追及する方針です。