およそ1年ぶりに行われた日中首脳会談で、中国による日本産水産物の禁輸措置を巡り、両国が協議と対話を通じて解決方法を見いだすことで一致したことを受けて、宮下農林水産大臣は「今後は専門家のレベルでの議論が行われる」と明らかにしました。

先週行われた日中首脳会談で岸田総理大臣は、中国の習近平主席に対し、日本産水産物の輸入停止措置の即時撤廃を求め、両国は協議と対話を通じて問題の解決方法を見いだしていくことで一致しました。

宮下一郎 農林水産大臣
「今後は専門家のレベルでの議論が行われることになりました」

きょうの閣議後の会見で宮下農水大臣はこう述べたうえで、中国側に対し「科学的分析と事実に基づく建設的な議論が行われることを期待している」と述べました。

中国は東京電力・福島第一原発の処理水の放出に反対し、8月から日本の水産物の輸入を全面的に停止。今年9月の日本から中国向けの水産物の輸出額は去年に比べ90%以上減少するなど、深刻な影響が出ています。