「当事者の会」男性が遺した“手紙”
亡くなった男性には、家族のほかにも相談していた人物がいた。
男性が亡くなる数時間前、“彼女”は電話で話をしていた。
ネットの誹謗中傷対策を行うNPO「ビリオンビー」の代表、森山史海さん。
2か月前から、当事者の会のメンバーを支援していて、亡くなった男性についても、被害届を出す準備をしていたところだったという。

膳場貴子キャスター
「どういう誹謗中傷が、彼に来ていたのか?」
NPO「ビリオンビー」森山史海 代表
「お金儲けとか、嘘つきとか、言ってることが違うとか、声を上げたら誹謗中傷されて、それがご家族にも影響を及ぼすわけですよね」

膳場キャスター
「自分だけではなくて、ご家族にも」
NPO「ビリオンビー」森山史海 代表
「自分の親を嘘つきとか何とか、いろいろ言われるわけです」
亡くなる数時間前、森山さんは、男性と直接電話で話をしていた。
NPO「ビリオンビー」森山史海 代表
「『僕ができることは何でも協力するので、本当に何とかしてください。何とかしなくちゃいけない問題だと思います』って」

膳場キャスター
「最後の電話でそうおっしゃっていたんですね」
NPO「ビリオンビー」森山史海 代表
「だから今回、何が何でも、こうやって表に出て、やっていこうと思いました。ほかにできる人がいるんだったら、やってほしいと思います。本当はやりたくないですね、こういうことは…」
自らも、誹謗中傷されることを覚悟しながら、支援してきた森山さん。
男性が遺した手紙には、家族への思いがつづられていたと、遺族が明かした。

男性が遺族に遺した手紙
「本当にごめんね。(子どもの名前)の成長をもっと見ていたかった。当初、ジャニーズの問題で、今まで忘れてた記憶が蘇り、怒りが出たのと同時に、辛さも有り、この社会悪を淘汰するには、被害者の声が一人でも多く必要と考え、今まで何もした事のない自分が、初めて社会の役に立ち、(子どもの名前)が少しでも暮らしやすい社会に変えられるんじゃないかとの思いで、声を上げました。ただ、最近、色んな思い出せなかった記憶が、どんどん蘇り、平常心を保つのが難しくなってきました」
