我が家が“違法建築”だと判明 2階建てのはずが…書類上では“平屋建て”

さらに驚きの事実が発覚します。建築確認証を見ていた長井さんは、あることに気づきました。
(住宅検査カノム 長井良至一級建築士)
「図面にも2階部分の表示がない。階段の表示もない」
施工会社と交わした契約書には「2階建て」の建物となっていますが、建築完成後の建築確認書(検査済証)では「平屋建て」となっています。行政には、平屋建てという事にして2階の床や階段を施工する前に、建築確認を通していたとみられます。
(住宅検査カノム 長井良至一級建築士)
「虚偽の申請になりますね。違法建築です」
(施主 鈴木さん(仮名))
「施工業者が『平屋建てで申請する』と。私たち、建築の知識は全くないのでそのような事なのかなと思って『いいようにして下さい』と伝えて。(違法建築の)状態になっているんですけど、長井さんに指摘していただかなかったら分からないままでした」
このほかにも、床の傾きや防火工事の不備など、実に10件以上の欠陥が確認されました。施主の鈴木さん夫婦は、修復などを求めてきましたが、納得できる回答は得られないまま9年が経過しています。さらに、2022年8月、施工会社から弁護士を通じ、次のような回答が来たのです。
(相手側弁護士からの回答)
「補修費用として算出した金50万円による解決を提案します」