全国的に記録的な猛暑が続き、熱中症のリスクが高まっています。体温調整に詳しい専門家は、暑さ対策には「手のひら・足の裏・頬」の冷却が効果的だとしています。一方で、この夏は屋外プールでも熱中症の懸念が…。効率的な暑さ対策と注意点を解説します。

■手のひら・足裏・頬の冷却で効率的に暑さ対策!ポイントは“15度の水”

ホラン千秋キャスター:
煮えるような暑さが続く中、火照った体をどのように冷ませば暑さを耐えきれるのか、工夫している方も多いと思います。神戸女子大学の平田耕造名誉教授に、どの部分を冷却すると暑さ対策になるのか伺ってみたところ「手のひらの冷却が効果的」だそうです。

手のひらはたくさんの血管・毛細血管を含めて通っています。動脈と静脈も通っているわけですが、この動脈と静脈の切り替えの部分をAVA(=動静脈吻合)と呼ぶそうで、これは体温調節の役割を果たしています。血管の収縮のシステムは冷えると収縮し、そして暖かくなると拡張するという特徴がありますが、それを利用して効率よく体を冷やすことができるんです。

猛暑で体温が上がると血管が拡張し、血液の量も増えます。血液がたくさん血管を通っていくわけなんですが、たくさん通っているときに、AVAを冷ませば、大量の血液を一気に冷やすことができるということで、効率よく体温を下げられるそうです。

こちらは運動した後にどのように体を冷却すると体温が効果的に下がっていくのかを示したグラフです。縦の軸が体の深部=深いところの体温で、横の軸が運動後の冷却時間ということです。
オレンジの線が▼運動した後・冷却無しの場合、そして紫の線が体が熱くなったら▼首や脇の下の“そけい部”を冷やした場合、そして青い線が▼AVA(=動静脈吻合)がある、手のひら・足の裏・頬の3か所を冷やした場合です。グラフをみると、一目瞭然なんです。

運動した後に、AVAがある、手のひら・足の裏・頬を冷やしていくと、最も早く体温を下げることができるということです。
ではどうやって冷ますか、ただ冷やせばいいというわけではないそうです。神戸女子大学の平田名誉教授によりますと、15度程度の水に手をつけると良いということです。洗面器などに水を張り、手や足をつけるとちょうどいいということなんです。

ちなみに夏の水道水がどれぐらいの温度なのか調べてみたところ、地域にもよりますが、20度を超えてくる場合もありますので、洗面器に1つか2つ保冷剤を入れると少し冷めると思います。そうすると効率よく15度程度で体を冷やしていくことができるそうなんです。

では、さらに冷やして体を早く冷ますことはできないのか。冷たいペットボトル、氷などを持ってしまうと、今度は逆に冷えすぎて血管が収縮してしまい効果的では無いそうです。冷たいものを持つ場合は、ハンカチなどを挟むとちょうど良くなるということです。

ただ、15度に設定するのが大変だったり、面倒という方は便利グッズもあります。まつうら工業の「体感15℃手のひら冷却」ということでアイスバッテリー(2500円)なんだそうです。15度前後の冷たさが約1時間~2時間続くそうで、学校の部活などで使用することを想定して開発されているということで、こういったものを活用してみるのもいいかもしれません。

井上貴博キャスター:
手を冷やすのはなんとなくイメージがありましたが、頬とか足の裏でも、このAVAがあるということは知りませんでした。

獨協大学経済学部 森永卓郎教授:
手と比べて足の裏だと場所的に冷やしにくいですよね。効果は少し落ちるんですが、私の奥さんは保冷剤をタオルに巻いてずっと首のところにつけて家事とかしているので、手の場合は冷やすことに専念しないといけないので、他に作業があるときは首でもいいのかもしれないなと思いました。

ホランキャスター:
急いで体温を下げたい場合はいいかもしれません。体が火照ったりすると冷たい手を頬にくっつけるじゃないですか。あれは自然とやっているということなんです。