「僕ひとりで何かできたわけじゃない」発達障がいの子どもに向き合う美容師の思い

2023年10月(9回目)、げんきくんが久しぶりに赤松さんの店を訪れた。
赤松さん「はい、げんちゃんよく来たね」
今度はタイミングが来るまで、焦らず待つ。
嫌がる気持ちは簡単には消えない、けれど、じっと、がんばる。

げんきくんの母親
「最初と比べたら、この場所を受け入れた回数とか赤松さんのおかげというか、関わりのなかで受け入れたって感じ。先が見えない状態、こんな髪型になって欲しいっていう願望じゃなくて、ただただ助けてほしいという感じだったので。本当にびっくり、ありがたいと思っています」
一歩、社会に踏み出した親子。その挑戦に美容師として関わることができた喜び。

赤松さん
「いや~嬉しいですね。もう1年近くでしょ。もちろん、僕ひとりで何ができたわけじゃなくて、げんちゃんの頑張りとお母さんの協力があってようやく、きょうの感じが迎えられて、また次につながったなって。すごい笑顔とか踊ったりとかする姿が見られて、家の中ではああいう風に過ごしてるわけじゃないですか。それが垣間見られてね、心許してくれたのかなって嬉しかったですね」