「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」(11月16~19日、東京ドーム)に出場する侍ジャパンが13日、宮崎での強化合宿を打ち上げた。
6日から始まった合宿を終えた井端弘和監督(48)は「チームが一つにまとまれたのは良かった。コミュニケーションもだいぶ取れたので、あとは本番に向けてベストな状態に持っていけたら。最終的には優勝を勝ち取れればいい」と振り返った。
積極的にコミュニケーション
コミュニケーション。それは侍ジャパンの合宿で井端監督が重要視してきたことに他ならない。就任直後から「柔軟な考えを持って選手ファースト」を掲げてきた井端監督は、この合宿で選手らと積極的にコミュニケーションを取り、起用法などを話し合ってきた。
今シーズン自己最多の25本塁打を放ち、大きな飛躍を遂げた未来の主砲候補・万波中正(23、北海道日本ハム)は「出塁出来る選手がいっぱいいるので、どちらかというと返す役目なのかなと自分で思っていますし、5番か6番を希望して井端監督に伝えました」と自らの考えを伝え、打順の提案をしたそう。
すると井端監督は万波の自主性を尊重し10日と12日の練習試合で6番に起用。12日の試合では6回2死二塁の場面で同点タイムリーを放ち活躍を見せた。
万波は本選に向けて「試合で使うから思いきってやってくれと言ってもらっている。しっかり起用に応えられるように」と力強く話す。
“選手ファースト”の真意
選手に任せるだけが“選手ファースト”ではない。その言葉の奥には井端監督ならではの狙いがある。
「自分の持っている力をその場でどう出せるか、日本でトップチームでやっている選手、とにかくその場で自分のパフォーマンスを出せるようにするのが仕事かなと思っている」
8日間の合宿を終え、今月16日からいよいよアジアプロ野球チャンピオンシップが始まる。“選手ファースト”を掲げる井端ジャパン、国際舞台の初陣だ。
「自分がどうすればというのは各自が考えてやってくれている。凄く頼もしい、大会が非常に楽しみ」
宮崎合宿で培ったコミュニケーションを活かし、優勝を勝ち取る。
■カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023
11月16日 台湾vs日本 @東京ドーム 19:00
11月17日 日本vs韓国 @東京ドーム 19:00
11月18日 豪州vs日本 @東京ドーム 12:00
11月19日 3位決定戦・決勝
■井端弘和(いばた ひろかず)
1975年5月12日生まれ、神奈川県川崎市出身。堀越で甲子園出場2回(春1回、夏1回)。
亜細亜大学→中日→巨人。好守の内野手としてベストナイン受賞7回。指導者としては、21年東京五輪でコーチとして金メダル。12歳以下の日本代表監督。10月、野球日本代表“侍ジャパン”監督に就任。
■万波中正(まんなみ・ちゅうせい)
2000年4月7日生まれ、東京都練馬区出身。横浜高校では3年連続で夏の甲子園出場。
2018年、ドラフト4位で日本ハムに入団。プロ5年目の今季は自己最多25本塁打、打率.265














