廃棄されていた浄水場の泥が「宝の泥」に

土壌改良材の「瀬織」が生まれるのは、三次市の向江田浄水場です。
川の水をろ過して水道水にする過程で出るミネラルや有機物、微生物がたっぷり含まれた泥は、これまで「産業廃棄物」として、年間200~250トンほど廃棄されていたそうです。
徳本製作所 徳本和義 代表
「ミネラルが多いから、干してまいてもすごくいい栄養があるんですよ」

徳本和義さんは、もともと広島県の技術者として工業用水の仕事に携わり、その後は下水を担当。さらには広島をはじめ全国60か所の浄水場で35年間働いてきました。
各地の課題解決に取り組む中で、この泥の価値に気付き、再利用できる仕組み作りを進めてきました。

天日でじっくりとカラカラに乾燥させることで、泥は、微細な穴の空いた軽石のような状態となり、当初は水槽の水質改善材として注目されました。
徳本製作所 徳本和義 代表
「それの中にはミネラルが入っとるわけよ。そのミネラルのところへまず微生物が住み着いて、メダカさんでもコイでもオシッコしたらアンモニアが出る。それをみんな取ってくれるんですよ。それで価値が出てきたんやね」