「減税」も支持率↓ なぜ裏目に?
藤森祥平キャスター:
なぜ、年内の解散総選挙を岸田総理が見送る方針を固めたのでしょうか。まず、おさらいしたいのは内閣支持率のグラフです。

5月のG7広島サミットで少し回復した支持率は、最新の調査(11月)でさらに下がって29.1%と過去最低になりました。最後の1か月で、減税表明からぐっと下がりましたね。
23ジャーナリスト 宮本晴代:
支持率はなだらかに低く緩やかに下がってきたんですけれども、10月の減税表明が駄目押しになってガクンと下がった。解散は厳しいとずっと言われてたんですが、もう本当に駄目押しになってしまったという感じですね。
小川彩佳キャスター:
今回の解散見送りの判断、どうご覧になっていますか。

パックンさん:
僕は全く驚かないですね。解散総選挙をやる意味というかタイミングは主に3つあるかなと思うんですよ。1つは野党から不信任案が出たとき。2つ目は、大きな政策とか方向転換で国民の民意を問いたいという大義名分があるとき。そして3つ目は、「よし、勝てそう」と思うときです。
この支持率を見たら、勝てそうにないですよ。人気取りの為の減税を発表しても駄目。少子化対策を発表しても駄目。内閣改造をやっても駄目。そして最近は駄目押しで「増税メガネ」という“レッテル”がついてしまった。支持率低迷の中で、簡単には解散しないなと思いました。
小川キャスター:
ただ、自民党内からは解散の見送りを表明したことについては、様々な声が出ているんですね。
23ジャーナリスト 宮本晴代:
今回、新聞の朝刊に出て、自民党の中からも「このタイミングで?」と疑問視する声が出ています。「解散権」というのはわかりやすく言うと、トランプで言うジョーカーみたいな、ある意味一番強い、最後の切り札的なカードなんですよね。
これを持っておくことで“解散するかもしれない”“いつ総理が解散するかわからない”としておけば、“求心力を総理が持っている”“その権力は総理にあるんだ”ということが示せますが、今回、総理はそれを「年内はもう使いません!」と言ってポイっと捨ててしまったようなものなんですね。

私の取材した自民党の関係者は、「お魚屋さんが年内はもう魚売りません」と言ったようなもので「本当に意味がわからない」と首をかしげていました。
小川キャスター:
なぜ、そんな意味がわからないことをしたのか、どういう読み取りができますか。
23ジャーナリスト 宮本晴代:
これは受け止めが本当に難しくて…。ただ、一つ言えるのは年内は解散をしない=選挙はやらない、ということですよね。なので、減税対策や経済対策を選挙目当てではなく、本気でやるよというメッセージにはなりうると思います。
小川キャスター:
確かに、経済対策をしっかりやりますということは強調されていますよね。

フリージャーナリスト 浜田敬子さん:
ですが、もうそれが信じられないっていうのが国民の大勢なんじゃないかなと思います。やっぱり、切り札だった減税で、支持率が下がったというのは選挙目当て、もっと言えば岸田総理の権力基盤の強化に使おうとしてるんでしょっていうのが見透かされてしまっている。9日の朝刊に載ってましたが、国会で鈴木財務大臣が2年間分の増収はもう使っていて、減税分は国債を発行するんだと言っていて、いや、私達の国、借金だけで減税はいいけども、借金してもらうの?って。それも何となくみんな気づいていたわけですよ。なので、岸田総理がやってることのちぐはぐさは、やっぱりみんなどこかで感じていたと思います。
もう一つが異次元の少子化対策。日本の少子化、人口減少はすごく重い課題なので、ここに本気でやるというのは良かったと思います。私の周りでも子育て世代は期待が高まっていた。でも、出てきたのを見たら小粒なメニュー。しかも財源はあやふや。というので、ギュッと期待がしぼんでるんですよね。一体何がやりたいのか、そういった感想をお持ちの方が多いのかなと思います。
小川キャスター:
減税を打ち出したのに支持率が低下してしまう…。なぜ、次から次へとやることなすこと裏目に出てしまうんでしょう。
パックンさん:
オウンゴールも多いかなと思うんですよ。減税したのは、1回増税したからですよね。国防費アップのために。
小川キャスター:
表明しましたね。
パックンさん:
表明したうえに、ああ、やばいと。減税をまた発表する。行ったり来たりしてるようにも見えるんです。そして内閣改造をやった後も、選挙法違反とか税金の問題とか…本人じゃないんですけど、本人が統率してるはずの自民党の中で複数のスキャンダルも出てきてる、不祥事も発覚しています。
元々岸田さんは仕事人のイメージです。あんまり派手ではないけど、真面目にやってくれるというイメージがあって。あら?案外真面目にやってくれてない、統率できてない、ガバナンスもうまくない。
安倍さんほどのパフォーマンスは期待してなかったけど、強いリーダーシップが今求められてると思うんですよ。
18か月連続で実質賃金が下がってる。物価が高い、燃料が高い、国際情勢も不安。不安を抱えているところで、強いリーダーじゃなくても、安定したリーダーシップを見せてくれるだけでもいいのに、それも見せてくれていないから不安が高まる一方かなと思います。
藤森キャスター:
閣内の不祥事も相次いでいます。神田財務副大臣は、過去4回、税金滞納で差し押さえの経験があったということです。

▼辞任 山田太郎前文科政務官 不倫(買春は否定)
▼辞任 柿沢未途前法務副大臣 江東区の公職選挙法違反関与
▼謝罪 神田憲次財務副大臣 4度の税金滞納
小川キャスター:
ここから岸田政権が支持を挽回する、できる可能性というのはありそうですか。
フリージャーナリスト 浜田敬子さん:
一内閣で、一つのレガシーだと思うんです。岸田総理は本当に何がやりたいのか。異次元の少子化を本気でやって、未来の投資をするんだということを本気でやれば若い世代・現役世代は期待しようかな?というふうに何か1つ、きちんと成果を出すことは大事かなと思います。
23ジャーナリスト 宮本晴代:
もう年内解散しないということですから、本気で今出たような、例えば賃上げ、少子化対策、海外もいろいろ起きてますよね。そういった課題にちゃんと取り組むということを、わかりやすく発信していければ、少し安心感は得られるのかなと思います。














