「別の見方、対応ができたのに」母に募る後悔の念
鈴木祥子さん
「気合の問題と父が捉えて、当時の西ドイツに夏休みを利用してひとり旅にいきなり行かせるんですね。そこでも眠りの問題はやはりあって、起きた時に初めて眠りの苦しさについて、人目が無かったので初めて号泣して『ごめんなさい、ごめんなさい』って」
過眠の症状を怠けだと言われ、苦しみ続けた35年間。自身の経験から、かつて引きこもりと言われた人たちの中にも、患者がいたのではないかと考えています。
鈴木祥子さん
「『クライネ・レビン』や『過眠』という言葉が今より更に遠かった時代の人達がもし発症していたとしたら、やはり引きこもる最大の要因になると思うんですね」
母・敦子さん
「あの頃もっとわかってやれたら、もっと別の見方をして、もう少し別の対応ができたのに、そういうことができていなかったと反省しています」

眠り続ける自分の娘に、厳しい言葉を投げかけてきた母親は今、過眠症の存在を知り、35年の後悔に苛まれています。
まずは、「クライネ・レビン症候群」という病気に対する理解を広めることが、患者にとって生きやすい社会を作る第一歩だといえます。