1日に20時間眠り続ける病「クライネ・レビン症候群」。100万人に1~2人が発病するといわれる希少疾患です。患者は、1日におよそ20時間眠り続けてしまう「過眠期」と、通常の睡眠を交互に繰り返します。この過眠の症状と35年にわたり、悩み、向き合い続けていた女性がいます。

病気の正体を自覚したのはテレビのオンエア

突然発症し、その症状が治るまでおよそ14年がかかり、具体的な治療法が確立されていないクライネ・レビン症候群。沖縄県内に住む中学生がことし1月に突然この病に発症し、RBCではその様子を6月に全国放送しました。

すると、東京都に住む女性から「自分も同じ病気かもしれない」という連絡がありました。

この女性の元を訪ねると「過眠症」という病気が世の中に知られていないために、「眠りが病」だと気づけない実情が見えてきました。

Qクライネレビン症候群に関する放送はいつ頃ご覧になりましたか
35年過眠の症状が続く鈴木祥子さん
「たぶん7月のはじめだったと思います。放送を見ていて、母と途中から無言になっちゃいました。そして母の方から『これって祥子じゃない?』という質問が出ました。驚きました。私もそう思っていたからです」

東京都に住む鈴木祥子さん。インフルエンザに罹患した中学3年の冬から現在まで、不定期で過眠の症状が現れています。

35年過眠の症状が続く鈴木祥子さん
「(睡眠時間は)最初は10時間とかから始まるんですが、そこからいきなり19時間、20時間に跳ね上がる。倦怠感と強烈な眠気ですね、机に向かって突っ伏して寝ていること自体が難しいと言うか、バランスが取れないというか」

睡眠専門医の普天間国博医師に、鈴木さんの睡眠時間の記録を見てもらいました。