デビュー6年目で販路拡大を目指す富山米の「富富富」について、富山県は、来年産から輸出米としても販売していく方針を示しました。

この方針は、9日開かれた「富富富」の戦略推進会議で県が示したものです。

「富富富」は、高温に強い品種として開発された富山米で、市場デビュー6年目を迎えます。

これまで県の戦略では、「主食用」に限定されていましたが、県は、生産者の要望を受けて来年産からは、輸出米としても販売していけるようにします。

富山県農業法人協会 橋本喜洋会長:「富富富という名前、中華圏にはすごくいいイメージ。輸出米になるということですごくありがたい」

この会議では、24年度から5年間の「富富富」の生産や販売の戦略を検討していて、9日の会議では、生産の拡大にスピード感をもって対応していくべきとの意見が相次ぎました。

背景にあるのは、ことしの富山米の一等米比率で、猛暑の影響で主力のコシヒカリの一等米比率が過去最低の43.6%に落ち込む一方、「富富富」は95%以上と暑さに強いことが証明されました。

会議では、コシヒカリから「富富富」へのシフトを期待する声があがる一方、コシヒカリより収量が少ないなど技術的な課題を指摘する意見もありました。24年度以降の戦略は2024年2月にまとまる予定です。