日本自動販売システム機械工業会 恒川元三専務理事:
「46億枚のうち、9億枚程度しか新500円硬貨は出ていない。利用者にとってはなかなか手元にない。自動販売機で使われる率も少ないので、普及が進まない理由と推測する」
自販機内のプログラムの変換が必要で高額のため戸惑い

大分市古ケ鶴にある薬師寺商店では自販機が6台ありますが、いずれも新500円に対応していません。
新500円に対応するためには偽造防止技術にも反応する新たなソフトウェアに交換する必要があります。1台あたりの費用は数万円が見込まれるため、二の足を踏むケースがあるようです。
薬師寺商店・薬師寺由美さん:
「うちにとっては厳しい日々の積み重ねの商売なので、大きいですよね、万単位になるのは。一回で終わらせるために来年替えます。それまではちょっと無理ですね」
新旧いつ入れ替わる?
日本自動販売システム機械工業会では新500円に対応している自販機の普及率は2割から3割程度と推定しています。そして、来年7月にも発行される新紙幣とあわせて新500円も対応する自動販売機の普及率が上がっていくと見込んでいます。

日本自動販売システム機械工業会 恒川元三専務理事:
「2年から3年で紙幣は入れ替わってしまう。だから新千円札が使えるようにしなければいけないという動きをされる。そのときにせっかく自動販売機に行くのだから500円も一緒にやってしまおうというメーカーさんは必ずあると思います」
新旧500円はいつ完全に入れ替わるのか?財務省に聞いてみました。
財務省の担当者:
「経済状況にもよって新500円の流通量が変化するので、具体的にいつまでに入れ替わるかは計画として立てていません。ただ毎年の発行枚数から推測すると、あと20年前後になると思います」
新500円硬貨への対応は緩やかに進んでいるものの、不便を感じないようになるまではもう少し時間がかかりそうです。

















