2世向けメッセージ発信の思惑

藤森キャスター:
教団側から2世へのメッセージもありました。「つらい思いをしてきた2世の皆様に心からお詫び」、「(信仰は)主体性や自主性を重んじる」、「認定相談員制度(親子の対話を推進)や2世信者への奨学金制度の確立」など、色々と出てきました。
旧統一教会2世・元信者 もるすこさん(仮名・30代):
田中会長の言葉は今でも教会に通っている現役の2世たちに向けて発せられたメッセージだと感じました。被害の声を上げている私達に対しては、全く無視を決め込んでいると感じてしまいます。
小川キャスター:
2世に対してのメッセージの発信があったこと、どうのような意図がみえますか。
ジャーナリスト 鈴木エイトさん:
一見2世問題にちゃんと取り組んでいるように見えますが、いわゆる宗教2世問題は親と子の問題ではありません。第3者による加害という問題が一番重要なところなのに、そこをすっ飛ばして親子の問題、家庭の問題に収束させようとしているのが会見で改めてわかりました。
教団が用意する相談員も教団に残らせるための相談、矯正制度のようなもので、本当に悩みを抱えている2世たちの助けになるとは思えません。
小川キャスター:
苦しい立場にいる方々の救済に今後向かうのでしょうか。

慶應大学医学部教授 宮田裕章さん:
100億円というお金が被害者である2世に渡るのではなく、教団に対して忠誠心の高い熱心な信者たちに渡るだけという構図が明らかです。
欺瞞ということをしっかり指摘しながら、どうスピード感を持って旧統一教会問題に対応していくのかということが日本社会に求められているのではないでしょうか。
同じような構造を抱えている他の宗教法人もあります。この問題を解決できるかどうかということは、他の宗教問題で同じ状況に苦しむ人たちの未来にも繋がっているので、旧統一教会問題の解決に向けて取り組まなくてはいけないと思います。
旧統一教会に「求めたいこと」
小川キャスター:
今、どんなことを伝えたいですか。

旧統一教会2世・元信者 もるすこさん(仮名・30代):
私としては韓鶴子総裁に謝罪してもらいたいと思います。日本から献金を吸い上げて家庭を壊してきた。解散命令請求を受けた教団の責任者として、この韓鶴子総裁が自分の言葉で謝罪をしていく必要があるのではないかと思います。
※動画内で紹介したアンケートは8日午前8時で終了しました。