金子さんが運転するトラックが、JR貨物・新南陽駅に到着しました。荷物が入ったコンテナをフォークリフトで降ろし、鉄道で輸送します。改革を迫られている中、注目されているのが長距離輸送をトラックから鉄道や船舶に切り替える「モーダルシフト」です。
防府通運では、通運業を始めた1950年から鉄道を利用して全国に荷物を届けてきました。リレー形式で運ぶことで、一度に多くを輸送することができ、労働時間の短縮につながるのです。政府は今後10年程度で、鉄道や船舶の輸送量をそれぞれ2020年度の倍に増やす目標を掲げています。こうしたリレー形式が今後増えていくとみられています。改革が進む一方で。
コンテナの中に積まれた商品を1箱ずつ手降ろししていきます。商品の納品です。
金子さん
「1コンテナ300(箱)入ってて、もう1コンテナあるんで、全部で600(箱)ですね」。これ1番重たいのが24キロなんで、腰にはきますね」
およそ1時間半かけてすべての箱を降ろしました。負担軽減のため物流業界では、荷物をパレットに積んで運んで降ろす「パレット輸送」を推奨しています。これには荷主の協力が必要で、取り組みは半分程度にとどまっています。
金子さん
「パレット輸送になれば本来のこういったリフトでそのまま。僕らはもうコンテナ開けて取ってもらうだけなんで、腰の負担は全然ないですね。そうなればいいんですけど」
防府通運通運部・真野幹雄 部長
「JR貨物輸送といっても、両端はトラックドライバーによる集配業務ですのでできるだけ付帯作業をなんとか緩和させてお客さんに理解を求めながら無くしていく方向でモーダルシフトを拡大できたらと思っています」