防府市に本社がある総合物流会社・防府通運。従業員およそ70人のうち、7人がトラックドライバ―です。周南営業所では、午前7時半の朝礼から1日が始まります。

防府通運で最若手のトラックドライバー、金子将惟さん、29歳です。

防府通運・トラックドライバー 金子将惟さん
「柳井の方と下松の方に、バラ降ろしっていって手で荷物を降ろす感じですね」

防府通運では山口や防府、周南地域を中心に県内外で物流事業を展開していて、トラックドライバーは集荷と配達業務に携わっています。トラックに異常がないか確認し、出発です。

金子さん
「乗用車とか好きなんですよ。トラックとかもようは乗り物が好きでそれで運転手になりたいっていうのが一番な所ですね。ただ単にトラックに乗りたかったっていう」

金子さんは23歳の時、大型免許を取得して入社。トラックドライバー歴5年半です。

金子さん
「まず今の状況で運転手はなるものじゃないですね、正直。運送会社の人たちも経営している人たちも多分今まで通りにいかなくなったりして、それこそまた給料が下がったりとかっていう問題が絶対出てくると思うんですよ。僕より下の年齢の人たちが欲しいのは欲しいですけど」

物流業界ではトラックドライバーの高齢化が進み、人手不足が深刻化しています。
そんな中、心配されているのが2024年問題。ドライバーの残業時間は現在、上限規制の対象外となっていますが来年4月から年間960時間に制限されます。

これは年間の労働時間を示したグラフです。すべての産業の平均よりも、トラックドライバーは2割以上長い時間働いていることが分かります。しかし年間の賃金はすべての産業の平均よりも下回っています。

この労働時間の規制が始まると、現在の物流が維持できなくなる事態が予想されています。

防府通運・市川真也 取締役
「このままでいきますと、2024年度には14%、2030年度には34%の荷物が運べなくなるという輸送力不足が挙げられます」