十本の読みは、「ジッポン」か「ジュッポン」か?言語学者の加藤和夫さんが「気になる日本語」を取り上げます。みなさんは、どう読みますか?

アナウンサーの世界では、「ジッポン」と教わる方が多く、加藤さんも日本語の専門家として、大学の講義などでは、「ジッポン」、「ジッコ」”と発音することを心掛けています。しかし、「十年」「十代」の時は「ジュウネン」と「ジュウ」と発音することから、一般の人たちの間では「ジュッポン」と発音の方がよく聞かれます。

三省堂の『新明解国語辞典 第八版』(2020年)

三省堂の『新明解国語辞典 第八版』(2020年)では、「十」の読みには「ジュウ」と「ジッ」の両方を挙げていて、「ジッ」の方には「十本」などの例を示して、数詞の「十(じゅう)」が、カ・サ・タ・ハ・パ行の音で始まる語にかかる時の形と説明しています。

なぜ、「十」の発音に、「ジュウ」と「ジッ」があるのでしょうか?