岩手県北上市出身の元プロボクサーで、世界王座3階級制覇を成し遂げた八重樫東さんが7日、花巻東高校でスポーツに取り組む生徒を前に講演しました。「激闘王」と呼ばれた八重樫さんが後輩アスリートに贈ったエールとは。

チャンピオンベルトを肩にかけさっそうと登場した八重樫東さん。この特別講演会は、花巻東高校スポーツコースの生徒400人余りを対象に企画されました。
講演で八重樫さんは、もともと身体の小ささにコンプレックスを抱いていて、スポーツも苦手だったと打ち明けました。しかし黒沢尻工業高校でボクシングと出会いその才能が花開きます。厳しく辛い練習を続けることができたのは、ボクシングというスポーツに大きな魅力があったからだといいます。

(八重樫東さん)
「ボクシングは殴りあうスポーツなので、殴り合いの練習を毎日する。絆が生まれてくる。きついことを共有すると絆が生まれてくる」

八重樫さんは、花巻東高校出身の大谷翔平選手をはじめ、多くの岩手県出身アスリートが活躍している現状に触れ、「岩手の人は自分と向き合うことが上手」と分析。その上でふるさとの後輩アスリートたちにエールを贈りました。

(八重樫さん)
「自分と対話する強み、自分と対話して、会話して自分に負けない自分を作る、そうするとどんどん強くなると思う。ここから日本に、世界に羽ばたくスポーツ選手が何人も出るように、岩手県人としてすごく楽しみにしています」

生徒たちは元世界チャンピオンの話をそれぞれが取り組むスポーツに生かそうと、熱心にメモを取りながら耳を傾けていました。