秋の叙勲の受章者が3日発表され、県内から48人が選ばれました。14年ぶりとなる旭日大綬章を、前の知事の谷本正憲さんが受章、28年間の知事生活を万感の思いで振り返りました。

谷本正憲 前知事
「驚きを禁じ得なかった。知事として28年間で仕事をさせていただきましたけども、その事を国が叙勲という形で評価をしていただいてるのかなと思うとね。大変名誉なこと。正直言って大変嬉しい」
前知事の谷本正憲さん。長年にわたり、地方自治の発展に尽力した功績がたたえられ、今回、旭日大綬章を受章しました。

谷本さんが知事に初当選したのは1994年。全国最多の8期目を務めていた当時の中西陽一知事死去に伴う選挙でした。その後、7期28年にわたり県政トップを担い、石川の「個性」の磨き上げに努めてきた谷本さんには一貫した思いがあったと話します。「知事に就任してずっと大事にした言葉は、個性と交流と安心。この3つの言葉をどう落とし込んでいくのか。そんなことにも一生懸命取り組みをさせていただいた」
知事時代から日課としている早朝の散歩。雨や雪の日以外は欠かさず、兼六園や金沢城公園などおよそ6キロを歩きます。

谷本正憲 前知事
「散歩している時はひたすら歩く。なにか余計なことを考えるとつまづいたりする。ひたすら前を見てひたすら歩く。むしろウォーキングを終えて自宅に帰って朝風呂に入った後くらいにアイデアがひらめく」
現在は県立大学と県立看護大学の理事長を務める谷本さん。変わらぬ石川への郷土愛を胸に出席する皇居での授与式には、やはり特別な思いがあるようです。
谷本正憲 前知事
「今はむしろ緊張感の方がね、先走ってるってのは正直なところですね。式典が終わった後、ホテルへ帰り着いた後に家内と2人になりますんで、そこで本当の喜びが出てくるんじゃないかと思います。」