安曇野市の犀川(さいがわ)で今年も、冬の使者・ハクチョウの飛来が始まっています。

安曇野市豊科の、犀川白鳥湖。

越冬のため、4,000キロ離れたシベリアからやって来たコハクチョウたちが、穏やかな日差しを浴びながら長旅の疲れを癒しています。

安曇野にハクチョウがやってくるのは、今年で40シーズン目。

10月14日に最初の1羽が飛来し、11月2日の朝の時点で26羽が確認されています。

ただ、この白鳥湖に姿を見せるのは実に3シーズンぶりのことです。

2021年8月16日放送のずくだせテレビ:
「大きな水害で、ハクチョウたちにとっても住む環境が変わってしまいました」

2021年8月、犀川白鳥湖は、大雨による増水で大きなダメージを受けました。

川の本流から100メートルほどの駐車場の入り口まで水が押し寄せ、流れも一変。

それまでハクチョウが過ごしていた中州や淀みは、流されなくなってしまったのです。

アルプス白鳥の会 会田仁(あいだ・まさし)さん:
「いま堤防の向こうに水があるでしょ、それがここに全部入っちゃった。いま観察館があるあたりから水が入って、本来川というところに水がまったくなくなって、駐車場のここは全部流されました」
「これでもうここはだめになっちゃったかなと思いましたよね」

市が7億円余りをかけて復旧工事を進め、今年の春までに完了。

湖には無事ハクチョウたちの姿が戻り、地元の保護団体も胸をなでおろします。

アルプス白鳥の会 会田仁さん:
「本当に良かったです。鳥たちにしてみたら、越冬するには最良の湖になったんじゃないかなって」

安曇野のハクチョウの飛来は、例年1月末から2月上旬にかけピークを迎えるということです。