ロシアのプーチン大統領は、イスラム教徒が多いロシア南部ダゲスタン共和国でイスラエルに抗議する群衆が空港に侵入したことをめぐり、「ウクライナのSNSを通じて欧米の情報機関が扇動した」と主張しました。

ロシア プーチン大統領
「昨夜の出来事は、少なくともウクライナからのSNSを通じて、西側の情報機関によって扇動された」

プーチン大統領は30日、政権幹部らを集めた会合でダゲスタン共和国で群衆が空港に侵入したことをめぐり、欧米の情報機関が「ロシアの不安定化と分断を図っている」と主張しました。

そのうえで欧米が自らの利益のために中東やウクライナで紛争を煽っているとして、「悲劇の背後にいる者たちと戦うしかない」とウクライナ侵攻を正当化しています。

ダゲスタン共和国では29日、中心都市マハチカラの空港にイスラエルからの旅客機が到着したことを受け、イスラエルに抗議する数千人の群衆が殺到し、一部が滑走路に侵入するなどして空港は一時閉鎖されました。

この騒動で警察官を含む20人以上が負傷、80人以上が拘束されています。