“トイレ問題”どう解決?

井上キャスター:
性同一性障害のハードルをもう少し上げて、厳格にすべきではないか。あと身体的特徴が性別ではなく、内面が性別に直結していくことは、とても良いことです。そうなった時に「トイレはどうする?」「お風呂は?」「更衣室は?」というようなガイドライン作りが重要になります。

街の声を聞くと、賛成派もいれば「トイレなどの整備をどうするのか」という声があります。では海外はどうなっているのでしょうか。世界のトイレ事情の一例です。

【世界のトイレ事情】
(1)アメリカ・ニューヨーク州
新しくトイレを作る場合は、男女などではなくて「ジェンダーレスを義務化」
(2)イギリス
公的な建物に関しては「男女別を義務化」

イギリスの考え方は「女性の権利を守るべき」。ジェンダーレストイレにすると女性が恐ろしい思いをするケースが少なからずある。公の場に関しては男女別にしてください、公の機関以外は、それぞれ判断して、ジェンダーレスなどの選択肢を広げてください、ということです。世界各国でも様々な議論があり、色々な選択肢があるということです。

風間教授は「性別変更について根拠のない不安を持っている人もいる。トイレ問題などは根拠のない議論よりも実効的な対策を!」と話しています。実効的な対策をより具体化していく議論が、日本では求められているところなのかもしれません。

ホランキャスター:
私達は簡単に「男性」「女性」と人を分けてきたわけですが「そういう風に定義されたくない」という方もいる。その人たちを排除しようということでは全く無くて、このルールが悪用される点が心配との話がありました。

見ず知らずの人に対して、ある程度の外見で、その人の属性を決めていくことがあると思います。その人が本当に女性なのか、男性なのか、はたまた定義されたくない人なのか、というセンシティブな問題について、必ずしも初対面から色々と聞くということができない中で、このルールを悪用して「女性です」と言って、本当は男性なのに女性トイレに入るなど、そういったところをどう防いでいくのかという点についても、しっかりと議論が必要なのかなという感じます。

秋元里奈さん:
その辺りの社会的なルール整備も併せて必要になると思います。周りのトランスジェンダーの男性も、別に女性を不安にさせたいと思っているわけではないと思います。言葉を交わしていなければ、どうしても外見で判断してしまうので、その時に多くの人が不安にならない状態を作らなければいけないと思います。