関東の回転ずしチェーンが「シャリのお礼に」と長野県筑北村などのコメ農家を招いて握りたての寿司を振る舞いました。
筑北村役場で開かれたマグロの解体ショー。

神奈川県に本社がある回転ずしチェーン「独楽寿司(こまずし)」がコメ農家およそ130人を招待して、握りたての寿司を振る舞う交流会を開きました。
独楽寿司では東京、神奈川の10店舗で提供している寿司のシャリに筑北村や麻績村、それに安曇野市の一部で生産されている「筑北はぜかけ米」を使っています。

「筑北はぜかけ米」は天日で2週間ほどかけて乾燥させたコシヒカリで、手間はかかりますが、もちもち感があるうえ酢の吸い方がよいのが特徴ということで、独楽寿司では2006年からすべてのシャリに使用しています。

独楽寿司 高麗正之介副社長:
「ウチのお客さんでよく言われるのが『シャリがおいしい』と。それははぜかけの、この地区のお米あってのこと。こういった感謝の気持ちをつたえることで、農家さんのモチベーションもらい、引き続きつくっていただければ」
2年に一度開かれていた交流会は、コロナ禍での延期もあって4年ぶり、8回目。
解体したマグロは大トロや中トロなどに切り分けられ、生産者は自分たちが作った米で握られた寿司を堪能していました。

生産者:
「すごいね。こんなの食べたことないわ」「いいねえ。励みになりますね」「年してくりゃはぜかけもなかなかできなくなるだよ…90にもなりゃ こうやって寿司の衆が来て、こういうふうにやってくれるから まだいくらかもつが」

JAによりますと、この地域で生産される米のおよそ15パーセントを「はぜかけ米」にしていて、今年も100トンほどの新米が独楽寿司に出荷されるということです。