岩手県北上市の高校で25日、ディベート大会が行われました。テーマは「市内への大学設置について」です。高校生の視点で熱い議論が交わされました。

「北上市にはトヨタ関連の企業、金ケ崎にはトヨタの工場があります。北上市に大学を作れば共同研究や交通費も安く済みます。よって大学生の負担が減ります」
「働く場所が多い首都圏に学生が出て行ってしまうのは容易に想像できます。借金もある中、学生も出て行ってしまうようであれば借金はこれからも増えるのみです」

これは黒沢尻北高校が総合的な探究の時間=「きたかみ世界塾」の一環として企画したものです。
製造業をはじめ企業の集積が進む北上市は人材育成のため今、大学の設置を検討しています。
今回、対象となった1年生はニュースを集めたり市からの聞き取りを行ったりして自分たちの考え方を取りまとめてきました。
そして25日、12チームで争われたディベートの決勝戦が行われました。
肯定側、否定側に分かれてそれぞれの意見を発表し、判定の結果、勝利したのは大学設置「肯定派」のグループでした。

(優勝グループのリーダー 佐藤心音さん)
「大学を作るにあたって費用が掛かる面では、肯定側は不利かなと思っていましたが、長い目で見て北上市のためになるものは作る方が良いというのを相手に伝えられたらと思ってがんばりました」

最後は市の担当者と大学設置の検討状況について現状を質問した生徒たち。勝ち負けもさることながら、ふるさと北上の未来について見つめ直す良い機会となりました。