情熱的なアルゼンチンタンゴに欠かせない楽器、バンドネオンをご存じでしょうか。演奏者として現地で活躍する岡山市出身の女性が帰郷し、イベントでその調べを披露しました。

10月21日、岡山市北区で開かれたタンゴの愛好家が集うイベント。

この中で演奏を披露したのが岡山市出身のバンドネオン奏者、西原なつきさんです。

(バンドネオン奏者 西原なつきさん⦅34⦆)「アコーディオンにも近い、その仲間なんですけど、独特な音色が私は好き」

蛇腹を揺らすと、ビブラートがかかる楽器なんですけど、かかとを上げ下げして蛇腹を小刻みに動かすことで、パーカッション的な打楽器的な音も出せる」

就実高校を卒業後、埼玉の音楽大学に在学中にバンドネオンと出会った西原さん。楽器が持つ多彩な表現力に衝撃を受けました。その後、いったんは就職したものの、演奏者になる夢が諦めきれず24歳でアルゼンチンへ。

それから10年。現在は現地にある劇場の専属奏者として第一線で活躍しています。

そんななか、岡山市のタンゴサークルが企画したイベントのスペシャルゲストとして招かれたのです。

地元出身のアーティストが奏でる異国の音色に参加者は魅了されていました。

(客)「きょうは生で聞けてすごくよかったです。素晴らしかったです」

(客)「(西原さんのことを)地元の人にももっと知って頂きたいなと」

(バンドネオン奏者 西原なつきさん)「やっぱり嬉しいですね。地元の方がたくさん来てくださって。(応援を)引き続き宜しくお願いします」

古里を離れ夢に向かって突き進む西原さん。来年夏には、オリジナル曲を収録したアルバムも発表するということです。西原さんはあす(25日)アルゼンチンに戻る予定です。今回のイベントは、岡山市などが主催する「おかやまアーツフェスティバル2023」の一環だということです。