富山県議会議員に貸与され、任期ごとに返却が義務付けられている議員バッジについて、2023年4月の任期満了までに40人のうち10人しか返却していなかったことがわかりました。あるベテラン県議は返却の義務について「現職の中で意識の共有がされていなかった」と原因を語りました。

権威の象徴である議員バッジ。
富山県議会では、当選した議員に議会事務局から貸与され、4年間の任期ごと、もしくは失職した際の返却が義務付けられています。しかし、2023年4月の任期満了時、返却したのは定数40のうち10人のみ。なぜ多くの議員はバッジを返却しないのか。現在6期目のベテラン議員・宮本光明氏は18日、自身もバッジをまだ返していないとしたうえで、その理由を次のように説明しました。
宮本光明県議:
「議員を辞められた皆さんはその時にお返しになって、
現職はどちらかというとそこらへんの意識の共有が
なかなかされていなかったというのが現実だと思います」
現職議員の中で、任期ごとにバッジを返却する意識の共有がなされていなかったことが原因だとしました。
宮本光明県議:
「ですから決して俺の物だからもらっとこうとか、
借りてるってことを全く意識していないとか、
そういうことでもない」

県議会事務局によりますと議員バッジは14金製で県が購入しており、2019年の選挙では1個1万8000円でしたが、金の高騰により2023年4月の選挙では4万円に値上がりしました。40人に貸与された議員バッジの総額は160万円です。
富山県議会事務局・酒井保宜次長
「再任された方については、バッジを使用できる状態で、
引き続き持っておられる方もおります。
ただやはり公費という形で、金が高騰しているものですから
回収についてはしっかり呼びかけていきたい」
宮本光明県議:
「事務局の方として速やかに返却をということであれば、
もちろん、それは借りている物ですから、
速やかに返却していくべきだと思ってます」