山梨県市川三郷町の住民から町への憤りや将来を不安視する意見が相次ぎました。

県内の市町村で初めて「財政非常事態宣言」を出した市川三郷町で町の財政に関する住民説明会が始まりました。

市川三郷町は町の財政が危機的な状況に陥っているとして9月、「財政非常事態宣言」を出し、昨夜は三珠地区で初めての説明会を開きました。

会場では遠藤浩町長らが高齢化や人口減少で税収の落ち込みなどが続き、このままの財政運営を続けると7年後には財政が破綻するおそれがあると説明しました。

会場には町の想定の4倍となる約100人が集まり、質疑応答で住民から町への憤りや将来を不安視する意見が相次ぎました。

住民:
「財政は大丈夫という言葉に正直騙され続けてきた。今まで一体何をしてきたのか」
「何もしてこなかったからこうなってしまったのではないか」
「原因は何かの反省がなければ皆さんが分かりましたと言えるか」
「危機感をもって(財政破綻は)回避してもらいたい」

町は今年度からの3年で行政のスリム化や公共施設の統廃合、事業の総点検など行財政改革を進め経費縮減に取り組む方針です。

説明会後の住民は:
「具体的な説明をしないとよくわからない」
「覚悟みたいなものが伝われば良かったがそれもなくて「うーん」という感じ」
「これまでについての謝罪が冒頭にあってもよかったと感じた」

町は住民の意見を聞きながら行財政改革の内容を取りまとめ、年明けに示したいとしています。

市川三郷町 遠藤浩町長:
今の状況を住民にわかってもらう、今取り組みを進めている状況をわかってもらうことが目的だった。お金がなければないなりの工夫が芽生えてくると思うので色んな考え方をいただいて進めていきたい

住民説明会は18日夜と20日の夜、市川大門と六郷地区で開催されます。