イスラエル軍によるガザ地区への地上侵攻が迫る中、アメリカのバイデン大統領は18日、イスラエルを訪問します。このタイミングでイスラム組織「ハマス」は人質の映像を初めて公開しました。
記者
「地上侵攻が始まると指摘されるなか、イスラエル軍の軍用車両が準備を進めています」
パレスチナ自治区、ガザとの境界に近いイスラエル南部。イスラエル兵が軍用車両の運び入れを行うなど、地上侵攻に向けた準備が進められています。
こうしたなか、イスラム組織ハマスは人質として拘束しているとする女性の映像を公開しました。
人質とされる女性
「どうか、できるだけ早く私たちをここから連れ出してください。お願いします」
16日、ハマスが公開した“イスラエル人の人質”とする映像。女性はカメラに向かって“けがの治療を受けた”などと説明しました。
ハマス側には人質を適切に扱っているとアピールするとともに、ガザ地区への報復攻撃の停止やイスラエル側に拘束されているとするおよそ6000人のパレスチナ人の解放交渉を優位に進めたい思惑もあるとみられます。
一方、アメリカは。
アメリカ ブリンケン国務長官
「水曜日にバイデン大統領はイスラエルを訪問します。イスラエルにとって、また地域や世界にとって重要なタイミングでの訪問です」
先週に続きイスラエルを訪れたブリンケン国務長官は、現地時間午前3時の会見でバイデン大統領が18日にイスラエルを訪問すると発表。ブリンケン長官は7時間を超えるイスラエル側との協議の末、ガザに人道支援が行き渡るための計画を策定することで合意したということです。
こうしたアメリカの外交の動きについて専門家は。
明海大学 小谷哲男教授
「バイデン大統領にイスラエル訪問してもらいたいならば、人道支援に関する計画を立てることに同意するようにとブリンケン長官が(ネタニヤフ首相に)強く迫ったと聞いている」
さらに、バイデン大統領が訪問した際にはイスラエル軍による地上侵攻後の対応も話し合われるとの見方を示しました。
明海大学 小谷哲男教授
「(バイデン大統領は)ガザはパレスチナの自治区として残すということを強く求めると思います。イスラエルが再び直接的にガザを占領するということになれば、これまで積み重ねてきた中東和平の流れというのが大きく壊れてしまい、当然パレスチナ人、そして周辺のアラブ諸国が強く反発することになる」
今回の戦闘による双方の死者は合わせて4200人を超えてます。
イスラエル軍による報復攻撃はいまも続いていて、ガザとエジプトの境界にある検問所では外国籍の住民の退避や支援物資が搬入されるとの見方もあるものの、実現していません。
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