そこで4年ほど前から始めたのが、自らの震災の経験や町の現状を伝えるガイドです。商店街や解体された自宅など、町内を巡ります。再び向き合い始めた震災。「語り継ぐ」とはどういうことなのでしょうか。

伊藤大貴記者「秋元さんにとって震災の経験を伝えるということをどうとらえているか」
秋元菜々美さん「震災や原発事故はこの地域だから起きたわけではなくて、ほかの地域で起こるかもしれない。一緒に考えていきましょう。福島だけの問題ではないということを伝えたい」

使命感を持って活動を続ける一方で、人々の記憶から震災が薄れている現実もあります。それでも見失っていない信念とは……。

秋元菜々美さん「これからそういうこと(震災や原発事故)が起きてほしくない。(震災は)当事者しか語れないとか、語ってしまうと当事者を傷つけてしまうのではないかということがあると思うが、自分のことのように語られていくことが重要なのではないか」